3つのマップの小リワーク

今シーズンは新マップが登場せず、Year6 Season1の国境やSeason2のファベーラのように大規模なマップリワークが行われることがありません。その代わりに、「銀行」「クラブハウス」「海岸線」の3マップにおいてそれぞれ小リワークが実施されました。銀行からその姿を見ていきましょう。

銀行

銀行の小リワークにおいて最も印象的な変化は、外にあると言えるかもしれません。攻撃側のスポーン地点3つの内、「宝石店前」と「裏路地」はこれまでラぺリングによって一度屋上に上がらなければ行き来できない形となっていましたが、ついにその不便さが解消されます。

「宝石店前」と「裏路地」は徒歩によって行き来できるようになり、尚且つその途中の横路地からのラぺリングであれば、飛び出しの危険性を意識せず安全に屋上へと上がることができます。

引き続き攻撃側にとってありがたい変化です。「ATMコーナー」の3枚のバリケードから「正面玄関」へと飛び出し、「駐車場前」「宝石店前」に対してスポーンキルをする、あるいはされる、というのは誰もが経験したことでしょう。

〈小リワーク前 正面玄関〉


〈小リワーク後 正面玄関〉


しかしこれからの銀行では、再配置された車両によって射線が通せなくなり、「駐車場前」に対しても「宝石店前」に対しても、ローリスクのスポーンキルはできなくなっています。

また、こちらは比較的些細な変更かもしれませんが、「裏路地屋根」から「銀行屋上」への移動も、室外機の設置によってやりやすくなっています。


そして、その屋上にもなかなか影響力が大きい修正がなされました。従来は「銀行屋上」にある天窓から吹き抜け1階から2階の広い範囲を見渡すことができましたが、小リワーク後の銀行ではこの天窓の片側が閉め切られていました。

こうなると、もう片側からはなおも吹き抜けに射線を通せますので、1階から2階へと階段を上がりたい場合は屋上からの射線に注意しなければなりませんが、2階廊下や用務室付近の動きを屋上からのロックで抑えられてしまうことはないでしょう。

〈小リワーク前 屋上〉

〈小リワーク後 屋上〉

さらに、W側のラぺリングや駐車場からの射線もご覧の通りかなり制限されています。特に、高倍率のスコープをあまり装備できない防衛側にとってかなりの脅威だった駐車場からは、「ロビー」のほんの一部にしか射線が通せなくなっています。

〈小リワーク前 正面玄関ラぺリング〉

〈小リワーク後 正面玄関ラぺリング〉


また、2階の「受付」や「VIPラウンジ」にこれまた長い射線を通すことができた「正面玄関」外の窓も塞がれているため、防衛側にとって室内W側の動きにくさはかなり緩和されたと言えるでしょう。

次に屋内です。
「ATMコーナー」と「ロビー」の間にはもう1つドアが設置されました。ただ、もともとあったドアと同様2階から丸見えです。

〈小リワーク前 ATM〉

〈小リワーク後 ATM〉

2階廊下にあった空き部屋全体に射線を通せるハッチは無くなりました。今後は第三の防衛地点に「空き部屋・スタッフルーム」を選んでもよいかもしれません。

〈小リワーク前 2階廊下ハッチ〉

〈小リワーク後 2階廊下〉

「サーバールーム」は少し広くなりました。ただ、身を隠せるスペースは拡大していないので防衛側としてはより守りにくくなったと言えるかもしれません。

〈小リワーク前 サーバールーム〉

〈小リワーク後 サーバールーム〉

全フロアにあるエレベーターですが、1階と地下の間のハッチはE側に、2階と1階の間のハッチはW側のエレベーターに動いています。また、それぞれハッチがあるエレベーターにあった微妙な段差は無くなりました。ハッチ補強時の微妙なタイムロスが無くなるのはありがたいですね!

〈小リワーク前 1階エレベーター〉

〈小リワーク後 1階エレベーター〉

〈小リワーク前 2階エレベーター〉

〈小リワーク後 2階エレベーター〉

最後に、「窓口」にあったハッチが「ロビー」に移され、それに伴いハッチから降りた先は「金庫入口」ではなく「金庫」の中となっています。また、動画の通り地下のエレベーター中は広めの空間に変わっています。

クラブハウス

次に、クラブハウスです。銀行と同じく、まずは外からご紹介しましょう。攻撃側のスポーン地点である「倉庫」と「建設現場」は、犬舎の横を通ることで行き来が可能になりました。攻撃側としては、余計な時間をかけずスムーズなローテートができるようになるのでありがたいリワークです。

屋内を見ていきますと、一番大きな変更点として、1階の爆弾地点が変わりました。従来は「バー・倉庫」となっていましたが、小リワーク後は「バー・ステージ」となっています。

〈小リワーク前 防衛地点選択画面〉

〈小リワーク後 防衛地点選択画面〉

実際に中を見てみますと、「倉庫」にあった爆弾Bが「ステージ」に移されただけでなく、「バー」「ステージ」間にもう一つのドアが追加されています。これにより、ローテートやピークの選択肢が増えたと言えるでしょう。

〈小リワーク前 バー・ステージ〉


〈小リワーク後 バー・ステージ〉

そして、「改装現場」にもリワークが施されています。小リワーク前のクラブハウスでは、「改造現場」と「金庫室」の間に破壊・補強が可能な壁がありました。しかしその壁は撤廃され、破壊不可能な壁に置き換えられています。「金庫室」は爆弾ルールでの防衛地点の一つですから、これは攻撃側・防衛側の両者にとって非常に大きな変更です。

さらに、クラブハウスは大会マップに含まれていますので、クラブハウスが小リワーク後も大会マップに残存するのであれば、競技シーンプレイヤーたちが行う「監視室・金庫室」の攻め方/守り方がガラりと変わる姿を見られるかもしれません。

〈小リワーク前 改装現場〉

〈小リワーク後 改装現場〉

海岸線

3つ目は海岸線。このマップになされた小リワークで最も印象的なものは、「VIPラウンジ」「DJブース」間の大きなバリケードが取り払われ、破壊・補強可能な壁に置き換わったという変更です。Year6 Season3が始まってからの海岸線であれば、「ペントハウス・劇場」はより守りやすい防衛地点となることでしょう。


続いて、屋外の変更点です。「屋上」から「DJブース」には飛び越えで降りることができ、逆に「DJブース」から「屋上」にはラぺリングで上がれるようになりました。「VIPラウンジ」や「ペントハウス」など、2階のN側を攻めるにあたって非常に重要な「バスルーム」のハッチ破壊及び「DJブース」からのエントリーを一人でもスムーズに行うことができるようになりますので、これは攻撃側にとって待望のリワークです。

それとは対照的に、「屋上」から屋内に通せる射線は若干減っています。これまでの海岸線では「屋上」から2階の「南廊下」「廊下(”花瓶” などと呼称されるエリア)」にほぼ一方的な射線を通すことができていましたが、小リワーク後の海岸線では、吊るされているオブジェクトに鉄の板が付いたことや、窓枠が狭くなったことから、以前ほど広い射線は通せません。

「屋上」から「DJブース」の行き来がしやすくなった代わりに、「屋上」からの有利な射線は減らす、バランスの取れた調整だと言えます。

〈小リワーク前 屋上からの射線〉


〈小リワーク後 屋上からの射線〉



また、吹き抜けと廊下の間の窓枠は、一部が格子のようなデザインになっていましたが、格子が取り除かれ、完全に閉め切るか他と同様の通常の窓枠となっています。

〈小リワーク前 窓枠〉



〈小リワーク後 窓枠〉



最後に「勝手口」。ここにも大きな変更が加わりました。まず以下動画の通り、吹き抜けの窓枠と同様、勝手口にあった格子も通常の窓枠に変えられています。そして、丁度外からその窓枠の手前までは「待合室」とされ、ディフューザー設置ができないエリアとなりました。

攻撃側はその窓枠があるラインの奥まで入り込まなければディフューザーを設置できないのです。Year2 Season1にこの海岸線がリリースされてから4年半、これまで慣れ親しんだ形での “勝手口設置” はできなくなるのです。

この変更を失念して「待合室」で座り込み、自分がいる場所では設置ができないことに気づいたと思えば時間切れ、なんて悲惨な結末を迎えることが無いよう、この記事をご覧の皆様には、是非とも「待合室では設置ができない」という事実を頭に刻み込んでいただきたいと願う次第であります。

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