「今日から4週間、韓国修行に行ってきます!」

そう元気よく宣言したのは、Burning Core(BC)の「League of Legends(LoL)」部門に所属する3名の日本人選手。トップレーナーのRayFarky選手とミッドレーナーのRoki選手、そしてADCのYuhi選手だ。

出国当日、SNSを通じてこの素晴らしいプランを発表した。

LoLの国内プロリーグ「LJL」で韓国語通訳を担当している筆者としても興味を引かれたが、翌日から台湾出張を控えていたのもあって、そのときはリツイートするのが精一杯だった。ところが出張からの帰宅中、「BC韓国密着取材」の依頼がきたのである。すでにかなり先まで仕事で埋まっていたものの、彼らの滞在最終週になんとか時間をつくることができた。

レストランにてオーナーさんと面談する3選手

すでに本格的な寒さが到来していた12月中旬のソウル。若者の街として知られる弘大(ホンデ)にあるホテルのレストランで、午後1時に待ち合わせをした。

BCのオーナーさん曰く「LoLプレイヤーにぴったり」というその名も「ライズホテル」。

筆者がレストランに到着すると、BCのオーナーさんとともに日本人選手3名と韓国人の34コーチ、新加入の韓国人サポートProud選手が待っていた。選手たちは全員、少し緊張したような面持ちである。

この日のランチは「Long Chim」というタイ料理レストランのビュッフェ。

タイ料理に欠かせないものと言えば、代表的なのがパクチーだ。コーチも選手たちもパクチーは苦手とのことで手をつけなかったが、Roki選手だけはパクチー初体験。皆が見守るなかひと口食べて、思い切り顔をゆがめた。その様子を面白そうに眺める選手たち。この瞬間、彼らの緊張が少し解けたように感じた。

選手たちの様子。(左から)Roki選手、RayFarky選手、Yuhi選手

食事をしつつ、前日に韓国入りしたオーナーさんが選手たちにさまざまな質問を投げかける。この3週間どこへ行ったのか、何を体験したのか、韓国人との交流はできたのか―――。

口ごもる選手たち。オーナーさんとしてはゲームに限らず、色々な体験をしてもらいたいと考えていたのだそう。ところが選手たちはPingの低さからゲームが楽しくなり、ランクに夢中になったという。筆者としては「選手たちの気持ちはわからなくもない」とフォローしたかったが、オーナーさんの意図を彼らも把握していたというのだからぐうの音も出ない。

歴史的建造物から最新ゲーム施設まで……韓国新旧文化体験

スマホアプリでタクシーを手配する韓国人のProud選手と34コーチ

「せめて今からでも何か特別な体験を……」

ということで、この日予定されていたスクリムをキャンセルし、34コーチの提案で景福宮(キョンボックン)へやってきた。

最近では伝統衣装を着ると入場料が無料になるということで、韓国の若者たちはもちろん海外観光客の間でも人気を博している。

景福宮の入り口となっている光化門。ソウルの比較的中心地にあり大通りに面している

まずはレンタル衣装の店「西花韓服」へ。選手たちは悩んだ末、同じデザインで色違いの衣装を着ることにした。韓国の時代劇でよく見かける王様の衣装は赤だが、黄色のYuhi選手がどうやら王様役らしく、選手たちも役になりきっている様子だ。


34コーチから「王様は後ろで手を組み、家臣は前で手を組む」と教えられ、言われたとおりにふるまう選手たち。

先に入場した彼らを門の外から眺めていると、なにやら女性たちと写真を撮っているのが見えた。我々が中に入ると、「今外国人に写真撮らせてくださいって言われたんですよ」と笑いながら言ってきたのはRayFarky選手。彼らにとっても面白い体験だったようである。


外国人女性と写真を撮る選手たち。彼らが日本のプロゲーマーだと知ったら女性たちはどう思うのだろうか。

その後、タクシーで5分ほどのところに位置するLoL Parkへと向かった。言わずと知れた韓国プロリーグ「LCK」の会場であり、グッズショップやカフェなども併設されているLoLの聖地とも言える場所である。

LoL Parkの入り口にて

展示ひととおりを見て回ったあと、グッズショップでRayFarky選手がぬいぐるみを、Yuhi選手がマウスパッドとブレスレッドを購入。Roki選手はとくに欲しいものがないということで、記念にショッピングバッグのみ購入した。

LCK参加チームのユニフォームとフィギュアがずらりと展示されている
フィギュアやマウスパッドはもちろん、アクセサリーや洋服まで品ぞろえの豊富なグッズショップ
LoL Park内ではピザやパスタなども食べられる。その名も「ビルジウォーターカフェ」

選手たちもカフェでひと休み……かと思いきや、動画の撮影を開始。BCは最近YouTubeに動画をアップしているのである。さらに筆者も、ここで日本人選手3名にインタビューをさせていただいた。そちらの模様は別記事でお伝えする。そしてオーナーさんは今から香港へ向かわれるとのことで、ここでお別れとなった。


弘大にあるサムギョプサルのお店。おしゃれな雰囲気でさすが弘大といったところだ。

午後6時を回り、すでにあたりは真っ暗。お腹も空いてきたということで、弘大に戻って選手たちも一度だけ食べに来たことがあるというサムギョプサルのお店へ。RayFarky選手とRoki選手は、ご飯のおかわりまでするほどたくさん食べていたが、Yuhi選手とProud選手はどちらかというと小食なように見受けられた。

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